FM KITAQ 78.5 「KITAQ企画会議」

毎週金曜日21:00~ FM KITAQにて放送中の「KITAQ企画会議」公式ブログです。

第9回議事録 「北九州の歴史と未来を語る ~ゲスト: We Love 小倉協議会 会長/株式会社辻利茶房 代表取締役会長 辻 利之~」

出席者:

 ・プレゼンター 辻 利之
 ・プロデューサー 壹岐尾 恵美
 ・ディレクター 秋武 政道
 ・プランナー 岡 秀樹
 ・リサーチャー 渋谷 健


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議事録:

<前回までの振り返り>

・前回は元行政マンで現・北九州エアターミナルの片山社長にお越しいただいた
・北九州ルネサンスの産業の流れを教えてもらった
・本当にコンテンツを活かしていける“ユニバーサル”なプラットフォームが必要
・個別の最適じゃなく、パブリックな視点での全体最適
・プラットフォーム同士もつながっていく、高次元のアプローチが大事
・差別化する仕掛けで、お金とひとを得ていく
ベイビーステップは、北九州空港にいこう、だった

<今日の流れ>
・ゲスト 辻 利之さんをお招きして
・北九州の時代の流れをおいながら、これからの未来の話をしていただく

<議論>
○前回振り返り
【秋武】
・前回の片山社長の回で心に残ったのは?
【岡】
・北九州は一番目になれないのなら、ちゃんと二番目の役割をしなければいけない、というところを感じた
・福岡がひとを呼べるなら、福岡が連れて来てくれた人をおもてなしする場にするべきだ
【秋武】
・別の生き方を創っていくことが必要だ、というところ
・鉄冷えの時から、先読みして門司港レトロをやっていけば、もっとちがった、ということが印象的だった
・先読みは大事
【渋谷】
ランチェスター戦略そのものの発想であり、逆張りの発想
・ただ、片山社長がすごかった
【岡】
・強者から弱者にシフトすることができている、コミットできることが素晴らしい
・今後、私たち市民が都市経営について考え、弱者の選択をすることが必要
【秋武】
・弱者の選択は、無いなら無いなりに、今あるものの中から強みを探していくことが大事
・ないものねだりしても何も変わらない、やらないことが決められる
【壹岐尾】
・女性リスナーから片山社長の人気がすごかった
・歴史を踏まえて考えると、何ができるかが考えられる
・ひとつひとつをつないでいけばいい、という気付きがあった
【秋武】
・つなぐものを創る人が重要
【渋谷】
・つなぐ、ということができるファシリテーターの必要性をとても感じている

○辻会長と。
【秋武】
まちづくりの現場で活動してきた辻さんからお話を伺う
まちづくりに30年活躍された重鎮の立場からご意見を頂きたい
【岡】
まちづくりに対する想いを語っていただきたい
【辻】
・商店街の商店で育った商い人
・だから、小倉は商店主が引っ張っていくことが必要だと思っていたが難しくなってきた
・今は、いろんな方に入ってきてもらう謙虚さが必要になっている
・ともにまちを創ろうという意識を持って行ってもらうことが必要
【秋武】
・片山社長からも、企業誘致より人材誘致、という話が合った
・いろんな人が絡んでいくことが大事だ、というところは共通している
・それはどこから感じたのか?
【辻】
・JCで活動していくなかで、アジア会議を誘致することで、商店街以外と付き合ってきたことがきっかけ
【秋武】
・それまでは商店街で完結していた
【辻】
・21世紀を前に、高齢化問題、少子化問題、青少年問題など深刻な問題を避けて通れない
・これらの問題が関係ない、というスタンスがまちにはあった
・だが、これらの問題をまちで解決していかなければいけないと感じていた
【秋武】
・実際に、JC出身者がまちの活性化を引っ張ってきた
・現在は、秘密基地やWeLove小倉などの動きは違ってきているように感じるがいかがだろうか?
【辻】
・学生と商店主がともに勉強していく
【秋武】
・過去は研修旅行だったが、毎日が勉強になっている
・周りの感性を学ぶ時代になった
【岡】
・先進的な事例を学ぶことで良かった時代から、周囲を見なければいけない時代になった
【辻】
・現在、WeLove小倉で情報発信するための仕掛けで、街塾をやっている
・過去、こういうことをやっていなかった
・いろいろな方のいろいろな活動を知らないと、何もできない
・現在はジャズボーカルの勉強をして、60代のつながりで勉強して周りを刺激することをしていくとまちづくりに影響していっている【秋武】
・高齢者がカッコイイと、まちが元気になる
【辻】
・ときどき、まちづくりがしんどくなる
まちづくり、みせづくり、自分づくりを行ったり来たりしている
【渋谷】
・辻さんの働き方は、新しい働き方
【秋武】
・一昔はマルチっていわれていたが、今の時代にあっている
・辻さんは北九州をどうみているか?
【辻】
門司港を羨望の目で見ている
門司港のチームの仕掛けがうらやましい
門司港と小倉の連携が必要になっていくと感じている
【秋武】
・どうして門司港のことがうらやましいのか?
【辻】
・純粋に門司港のほうが小倉よりも売り上げがいい
・小倉は紫川の開発計画に乗っているカタチ
門司港は現場で知恵をもって、補助金も使わずにやっているのが全然違うし、当事者意識があると感じている
【秋武】
・参加するか、動員するかの違いがある
・既存の団体とは違ううごきになってくると思う
【岡】
・特徴の引き出し方でいえば、覚悟、というものが違う
門司港は限られた環境でやるしかない、というのがあった
門司港と小倉の関係性は、福岡と北九州の関係性のように見える
【秋武】
・黒崎に中心市街地がとられたときは、門司港としては悔しかった
【辻】
・うまくやろうとするな、というのは共感
・まちが沈滞モードでやっていくときには、知恵と汗が必要
・本当に泥臭くやったことで変わってきた
・横文字のカッコイイものだけじゃなくて、本来の商店街らしさ・風情を大事にしていくことが大事
【秋武】
・JCのときの学びを辻さんは商店街に持ち込んでいる
・そのあたりの組織の動かし方はすごい
【辻】
・JCには入っているだけでいいんだ、というひとも多い
・アジア会議の時は、朝からずっと議論したりもした
【秋武】
・辻さんのような方がたくさん動いてくれるといい
【辻】
・JC出身者が活動している
【壹岐尾】
・これをやったら商店街がよくなる、と思っているものはあるか?
【辻】
・お店が魅力を持つことだと思う
・中央資本のお店ができてきて、昔ながらの店のよさ、小倉ならではの自慢できる店を育成する
・そんな店が10店舗あればいいと思う
【壹岐尾】
辻利の活動は、そういう意味ではカッコイイ
【辻】
・日本で一番、若い世代があつまるお茶屋さんになっている
・その流れは今も汲んでいる
・20数年前にJCを卒業して、取り組んだこと
【壹岐尾】
辻利さんのようなこだわりの店が増えるといい
【辻】
・小倉の名店をちゃんと活かしていきたい
【渋谷】
・変わっていくから老舗だ、という言葉を聞いたことがあるが?
【辻】
・時代時代に応じて、変わってきた
・時代を見据えたお茶屋を創らないといけない、という危機感をもってきていた
・若者に受けるお茶屋さんとは何か、をずっと考えてきている
・ビジュアルや味、デザートなど、変わってきている
【秋武】
・大きなまちだから続く、という話ではなくて、変わっていくことで活きていく
【渋谷】
・維持することは、実は衰退だ
【岡】
・例えばコーヒーはサードウェーブが来ている
スターバックスのアプローチは、大量生産・大量消費のアプローチだが、これが時代に合わなかくなってきている
・こうした時流を背景に、地元の食、地元の顔が見えている間だからこそできる仕事に価値を持ってきている
・本質的なものを守ってきたひとが、変化に対応してきている
【壹岐尾】
・お店それぞれの工夫が必要
【秋武】
・同じようなものを並べていく、まちづくりが終わってきている
【岡】
・本質的な特徴を引き出せないといけない


<リサーチャーの怒りコーナー>
「うまくやろうとするな」
・泥臭くやったほうがうまくいく
・現場にしか答えがないので、上手にやったって答えは出ない


<まとめ>
・いろいろな方の協力をもらって、やっていく
・企業誘致よりもやっぱり人材誘致
・そこにあるものを活かして、時代に合わせて変わって、老舗になっていくことが必要
・本質的な価値をどうやって、上手に引き出すかが大事
・あとはそれを泥臭くやっていく、弱者の戦略が必要

<宿題・ベイビーステップ
・We Love小倉の夜会に行こう!

<今週のキーワード>
・弱者の戦略