FM KITAQ 78.5 「KITAQ企画会議」

毎週金曜日21:00~ FM KITAQにて放送中の「KITAQ企画会議」公式ブログです。

【今週のキーワード】「インクルージョン」

○ざっくりいうと・・・

いろんな違いも認めで、全部つながって、強みを活かしてひとつになること。多様性を超えたチーム。

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○ちょっと詳しく・・・

世の中にはいろんなひとがいます。そして一人ひとり考え方も違うし、生き方も違います。こうした違いを認めて、共生していくのが「多様性」の考え方です。

でも、ただお互いに存在を認識している、知っているというだけでは、実はまだ足りません。お互いに尊重し合っていても、バラバラに動いていてはできることもすごく限られます。なにかアクションを誰かが起こしても、焼け石に水状態になるだけ。

ではどうするか、というと、つながってチームになること。ただし、ただつながるわけじゃありません。多様性のあるなかで、一人ひとりの本当の強みを活かし、弱みを補完して、あたかもひとつの生命体のように一体となることが必要なんです。言葉にするととてもチープに感じますが、これはとても難しく、だけれども実現したときには本当に大きな力になります。

例えば、目の不自由な方がいたとします。「目が不自由でかわいそうだな」と、感じる方のほうが多いでしょう。それは言い換えると"目が見えない"という出来ないことに焦点をあてて関わっていることになります。それって、本当の強みに目を向けている状態からは程遠いですよね。

では、どうするか。じっくりと耳を傾けて、しっかりとやっていること観ること。そうすると本当の強みが見えてきます。先ほどの例の目が不自由な方は、目は不自由かもしれませんが、その分触覚や聴覚がすぐれてるかもしれません。普段から目を使ってないので、暗闇でも移動することなんてへっちゃらです。その力を活かすのです。事実、今治タオルのテスターとして目の不自由な方が活躍することで、あの高品質のタオルブランドができました。ダイアログ・イン・ザ・ダークという、暗闇の中で対話するイベントは各地に広がってますが、会場でコーディネートしてくれるのは目の不自由な方たちです。

このように先入観を捨てて、本当の強みを見出してつながっていく、チームにしていく、社会として融合して行くことがインクルージョンという考え方です。

年齢も肩書きと経歴も身体的特徴も性別も関係ないのです。大事なことは、なにができるか、なにをやるか。その先に、今までには気づかなかった可能性が沢山眠っているのです。


文責:リサーチャー 渋谷