FM KITAQ 78.5 「KITAQ企画会議」

毎週金曜日21:00~ FM KITAQにて放送中の「KITAQ企画会議」公式ブログです。

第13回議事録 「北九州の歴史と未来を語る ~ゲスト: 有限会社ゼムケンサービス 籠田 淳子~」

出席者:

 ・プレゼンター 籠田 淳子
 ・プロデューサー 壹岐尾 恵美
 ・ディレクター 秋武 政道
 ・プランナー 岡 秀樹
 ・リサーチャー 渋谷 健


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議事録:

<前回までの振り返り>

・前回は北九州サブカルチャー協会 守田 徹 / 小倉アニメ研究会 下田 昭さんをゲストに迎えた
小倉駅北口のコスプレの聖地は将来の雇用を生み出すためにやっている
・そこに根付くサブカルはお金を生む仕組みになる
・理解されるように、意識を根付かせていくことが大事
・キーワードは「おたく」
ベイビーステップは、あるあるCityに遊びに行こう

<今日の流れ>
・ゲスト 籠田 淳子さんをお招きして
・北九州における女性の起業をテーマにお話をいただく

<議論>
【秋武】
・女性建築家で起業家の籠田さんとは付き合いが長い
・年齢を重ねるたびに元気になっていっているように見える
・北九州で輝く女性のモデルだと思う
・そのあたりの元気の秘訣を教えてほしい
【籠田】
・元気の源は、やりたいことがバチっと見えたから
・よく「どうやったら軸がぶれなくなるか?」という質問をされるが、軸がぶれないことなんてない
・私は元カヌー部だったが、その経験から言うと右に左にブレても前に進む
・ちゃんと前に向けて進んでいくことが、力になる
【秋武】
・体育会系ですね?
【籠田】
・西南女学院で剣道部立ち上げたし、生徒会長だった
【秋武】
・西南出身のすごい女性社長も多いけど、なんで?
・しかもみなさんしっかりした経営をやっていて、筋が通っている
・女性起業家が通うべき学校にも見えるが、どうしてそういった人材を輩出できるのだろう?
【籠田】
・ひとつは、感恩奉仕、という言葉がある
・誰かを倒してとか競争じゃなくて、感謝をして貢献し合っていくことが大事、という教育をしている
・これをちゃんと学校で教えている
・ふたつめは、女子教育
・女子教育とは割烹着を来て、掃除は女の鏡ということでしっかり教育している
・制服のセーラー服をきっちりきて、夏は学校の中で略服に着替える
・夏はキャミソールをちゃんと来ていなければいけない
・万が一転んでスカートがめくれたりすることもダメ、というような女性としての心配りを教育される
・20代30代40代となると、女は自分の顔に責任も持たなければいけない、ということも教えてもらう
・また女性ばっかりなので、学校の中で男性タイプの人が必ず出て来てくる
・女性力と男性力の両方をしっかりと学校で感じる
・女性力は娘として、男性力はリーダーシップなど
・女性同士じゃないと学べないことが多い
・着物の家門も女物・男物がある
・母方の家門を結婚する時に持って行ってもよく、母方の家門を繋いでいっていい
・女は女がつないでいく
【秋武】
・今でもそんな女子教育が必要だと思うか?
【籠田】
・絶対必要だと思う
・女性管理者や女性起業家を増やしたい
・女性同士で学び合い、女性同士で育っていかないといけない
・今の社会は男性が創ってきた社会
・女性だどう働くかは、男性が今まではモデルになっていた
・それだと本当の女性の魅力は引き出されない
【秋武】
・もうひとつの西南の秘訣は?
【籠田】
・哲学
・宗教や哲学に触れていくことがとても重要
・男性のようにはできない、男性の積み上げ式の方式はマッチしない
・自分にマッチしないと感じたから、まったく違うことをした
【秋武】
・男性目線と女性目線はどうちがうの?
【籠田】
・まず、私は女性だから男性目線はわからない
・女性は「かわいい」とよく言うが、そういう感覚は女性は分かるが男性はわからない
・言語の意味、背景がそもそも違う
【秋武】
・女性目線がない、といわれると困る
【岡】
・女性目線は、多様性の受容だと思う
・そういうものが存在していると考えられれば、OK
・男性は多様性が失われてきた、というイメージがある
・それに対して女性は別の位置にいて、多様性があることになっているのかも
【渋谷】
ジェンダーフリーの考え方だと、体の性と心の性の組み合わせでたくさん性の種類がある
・そもそも男性・女性の目線で分けるだけでも何かが違う
【岡】
・男性だから、女性だから、っていう議論は実は難しい
【籠田】
・男性目線、女性目線というものはないと思う
・ただ、ビジネスとして女性目線を体系化しようとしている
・まず明らかにする、ということが女性力のなかでは苦手
【壹岐尾】
・男性的なことがないとできないことをやっている
【籠田】
・理性と感性、両方を扱っている
・女性を商品化するようなアプローチをしている
【秋武】
・体系化するというアプローチによって、男性にもわかりやすくなる
【渋谷】
・男性と女性の議論は、手続型の世界にいる人とクリエイティブな人たちとの会話で起きる食い違いに似ている
・上手にチームになれない状態
【籠田】
内閣府から賞をもらったときに、女性をフィーチャーされたが、違和感を感じている
グローバル化に向けて日本は失敗している
ダイバーシティマネジメント、異文化や異なる価値観を受け入れることが出来ていない
【秋武】
グローバル化に乗り切れなかった
アイデンティティを発揮するポテンシャルは女性にあった
【岡】
内閣府からの受賞のポイントは何?
【籠田】
ダイバーシティマネジメントのプロセスをずっとやってきた、
・女性力を男性力の中に注入して、双方を活かした
インクルージョンという状態(内包した状態)を創れた
【岡】
・それってどのように成し得たの?
【籠田】
・「女性建築デザインチーム」というところが分かりやすさになった、いいブランディングになった
・そこに男性がいることも説明が出来た
【岡】
・そのあたりを理解してもらうことは難しいのでは?
【籠田】
北九州市は、男性社会で突き抜けたことを評価してくれている
内閣府インクルージョンを見てくれている
【壹岐尾】
まちづくりについては何をやっているの?
【籠田】
・魚町ウォークという冊子を作っている
・私たちの魚町、という視点で、建築として考えている
・西南女学院とコラボレーションして、魚町を見ている
・建築は今後仕事がなくなっているが、いえづくり、まちづくり、幸せづくり、と考えている
・ここにたくさんの多様性が絡んでいくことで実現できる
・若い女性の活用が大事だと思う
【渋谷】
・実証事業でぜひ協力してほしい
【壹岐尾】
・他との違い、強みって何かある?
【籠田】
・怖い人にも会いにいける、というのは実は女性としてのアドバンテージ
・行政やいろいろな団体とあって、市民を繋いでいくことが難しいが、女性だとできる
【秋武】
・それはすごい武器になる
【壹岐尾】
・そのあたりって建設業の在り方につながる
【渋谷】
・女性から紹介してもらうと友達のように入り込める
・男性からいくと、組織のパワーバランスで進めていく形になる
ファシリテーターとしても女性のほうがいいかもしれない
【籠田】
・つなげる力、場づくりの力にたけている
【壹岐尾】
・実際、籠田さんは押しつけがなくて、場をまとめていってくれる
・とっつきやすくさせるのは上手
【秋武】
・北九州で女性が起業するっていうところは大丈夫?
【籠田】
・北九州は女性がやっていくにはすごくメリットがある
・結婚して、子育てするのもいい
・男性的な女性リーダーが沢山いるから大丈夫
・北九州はもっと強みを解かりやすくしてもらいたい、繋がる力を持ってもらいたい
・デザインのプログラム開発もやっていきたいと思う


<リサーチャーの怒りコーナー>
「出る杭を伸ばせ!」
・新しいチャレンジをする人たちの目を、古い組織構造や社会構造がつぶしてしまうことがある
・新しい面白いことは、だれが取り組むことでも応援しよう

<まとめ>
・女性経営者は男性経営者をまねするのではなく、魅力を活かす
・これからは女性経営者がグローバルを引っ張っていく
・北九州は女性起業家が活躍しやすいので女性を活かそう

<宿題・ベイビーステップ
・籠田さんと個別の相談の場を創る 


<今週のキーワード>
インクルージョン